こんにちは、パフォーマンスラブリーのCocoです。
みなさんもLCCはよく遅れるというイメージがあったりしませんか?
- LCCを利用する際の注意点を知りたい
- LCCって遅延や欠航が多い気がするけどそれはなぜなのか知りたい
こんな疑問にお答えします。
Low-Cost-Carrier(ローコストキャリア)の略で、効率化を極限まで向上させることで低価格なサービスを提供する航空会社のことです。
LCCについて詳しくは「今さら聞けない!LCCとは?安心して乗れる理由と注意点を現役CAが解説」にてまとめています。
- LCCに遅延や欠航が多い理由について
- LCCを利用する際に注意すべきポイントについて
- 私CocoはLCCを含めた国内外4社のエアラインでフライトの経験がある
- CAとしてのキャリアは約20年
- 現在も現役CAとして乗務している
LCCに遅延や欠航が多い理由
どうしてレガシーキャリアと比べて、LCCは遅延や欠航が多いのでしょうか?
解説します。
レガシーキャリアとはLCCに対して、フルサービスを提供する既存の大手航空会社のことです。
LCCは機材をフル稼働で使う
レガシーキャリアでももちろん機材を使いまわして運航します。
ただ、LCCの場合はさらにフル稼働させて使用しているイメージです。
たとえば国内線の場合、フライトとフライトの間の時間(便間と言います)が35分!なんてことも普通にあります。
もっと短い場合もあると思います。
- 前の便のお客様の降機
- CAによる機内清掃
- 客室の点検など次のフライトのためのチェックや準備など全般
- 次の便のボーディング(お客様の搭乗)
これすべてを35分で完了させないと、定刻に出発できないということです!
飛行機の出発時刻(時刻表に書いてある出発時間)とは、飛行機が駐機場から離れて動き出す時間のことをいいます。
飛行機が飛び立つ時間ではありませんのでご注意ください。
まさに神わざですよね。
私もはじめてLCCでフライトをした時には本当にカルチャーショックを受けました!
レガシーキャリアなら最低でも90分はあったと思います。
しかも機内清掃はもちろん専門の業者さんが行いますので、CAはその邪魔にならないようにお食事をとったり、、という感じです。
もともとがこんなタイトなスケジュールで組んであるため、なにかしら起こればそれはすぐさま便の遅れにつながりますよね。
そもそもが何も起こらないという想定で組んでいるスケジュールなのです。
LCCの場合はいかに効率よく飛行機を使いまわして利益を上げるか、ということが重要なので極限までフル稼働させる!というのがビジネスモデルなのです。
LCCの場合は保有する飛行機の稼働率を最大化する努力をしているのです。
各空港にも門限がある
日本には24時間営業?の空港もありますが、ほとんどの空港にはオープンしている運用時間が決められています。
ちなみに成田国際空港の運用時間は6:00〜23:00でしたが、2019年10月から延長され深夜0時までとなりました。
そう、もし飛行機の出発が遅れていて、その飛行機が最後に成田空港に帰ってくるフライトだったとしたら。
そう、深夜0時を過ぎてしまったら成田空港には着陸できなくなってしまうということです!
この場合、
到着時刻が深夜0時を過ぎてしまうとわかった時点で、そのフライトはキャンセルになってしまうのです。
これは大変ですよね。
例をあげて解説します。
- 成田ー福岡
- 福岡ー成田
このようなフライトパターンだったとして、
- 成田ー福岡
この時点で遅れが生じていているとします。
計算上、
- 福岡ー成田
の成田空港到着時刻が深夜0時を過ぎてしまう!となってしまった場合。
- 成田ー福岡
この最初のフライトも含めてキャンセルになってしまう!
このような事態も起こりうるのです。
この例は成田が拠点のLCCだった場合で、飛行機を拠点である空港に戻しておかないといろいろと不都合が生じるためこのような結果となるのです。
どうして成田発のフライトまでキャンセルになってしまうの???
と疑問に思ってしまいますよね。
この場合、結果として飛行機を福岡に駐機しておかなければならなくなり、いろいろと不都合が生じてしまうのです。
このため成田発の便からキャンセルとなってしまうのです。
でもこのようなケースもあるあるです。
成田空港の門限が23:00だった時代にはこのような理由でのキャンセルがよく起こっていたようです。1時間伸びただけでもだいぶ違うと思います。
ご参考までに24時間運用のおもな空港は以下のとおりです。
- 新千歳空港
- 東京国際空港(羽田空港)
- 中部国際空港
- 関西国際空港
- 福岡空港(ただし定期便は7:00〜22:00)
こうして見てみると成田が特殊といえば特殊なのですよね。
ただし、地方空港の場合は遅くても22:00までが運用時間という空港がほとんどです。
整備士さんがいない問題
さらにLCCの場合はコスト削減の観点から、各空港に整備士が常駐していない場合が多いです。
人を配置すればそれだけコストがかかってきますからね。
レガシーキャリアであれば就航している各空港に整備士さんが常駐しているのは当たり前のことです。
このためもし整備作業が必要な事態が発生した場合、
整備士さんを自社の拠点空港から連れてこなければならないのです。
自社の整備士さんがいなくても、提携している航空会社があって、その航空会社の整備士さんが担当してくださるという場合もあります。
はい。整備士さんも普通に飛行機に乗っていらっしゃいます。
自分の会社のフライトがなければ他社のエアラインのフライトでやってくるのです。
それは時間がかかりますよね。。
このようなからくりがあって、LCCではフライトの遅延やキャンセルが多発する、というわけです。
LCCを利用する際に注意すべき点
そのほか、LCCを利用するときの注意点についてです。
機内サービスが基本すべて有料
お食事やお飲み物などはもちろん、レガシーキャリアなら無料で貸し出してくれるブランケット(毛布)なども有料です。
さらにはお食事やお飲み物を機内に持ち込むことを禁止しているLCCもあったりしますのでご注意ください。
LCCの場合は座席指定も通常は有料となります。また非常口座席や前方座席などの指定に別途料金がかかる場合もあります。
LCCの機内サービスについては「LCCとレガシーキャリアのサービスの違いとは?【機内サービス】を徹底解説!」にてまとめています。
預ける荷物が有料
通常LCCでは荷物を預ける場合は別途追加料金がかかります。
当日空港でも購入できますが、予約の時点で購入しておいた方がお安い場合がほとんどです。
さらには機内に持ち込む手荷物の大きさや重量について、厳しく取り締まっている場合が多いので、事前によく確認しておくことをおすすめします。
各空港のチェックインカウンター付近に荷物の重さを測るスケールなどが置いてありますので飛行機に乗る前に確認しておきましょう。
欠航時の保証がない場合もある
欠航の理由が台風などの天候が理由の場合は、ホテルの手配や代わりの交通機関への振替などの対応はまず期待できません。
ほとんどないと思います。
飛行機の故障などの自社都合の欠航の場合はこの限りではありません。
台風など天候が理由のキャンセルと、飛行機の故障など自社都合のキャンセルとでは扱いが違うのです。
ただ、LCCでは欠航になってしまった場合、すべて自己解決しなければならないリスクがあるということを念頭に置いておく必要があります。
カウンターが不便な場所にある場合が多い
空港ターミナルの便利な場所はレガシーキャリアのカウンターで埋まってしまっています。
このためLCCの場合、カウンターが空港の端の方にある場合がほとんどです。
かなり歩かなければならなかったりします。
さらにはLCC専用の別のターミナルになっている場合もあり、移動が大変だったりします。
ご参考までにLCC専用ターミナルがある主な空港は以下の通りです。
- 成田国際空港(第3ターミナル)
- 中部国際空港(第2ターミナル)
- 関西国際空港(第2ターミナル)
すべてのLCCがLCCターミナル発着というわけではありませんのでご注意ください。利用する際には事前にどのターミナル発着なのかを確認しておきましょう。
さいごに
最後にこの記事のまとめです。
- LCCは機材をフル稼働で使う
- 各空港にも門限がある
- 整備士がいない問題
- 機内サービスが基本すべて有料
- 預ける荷物が有料
- 欠航時の保証がない場合もある
- カウンターが不便な場所にある場合が多い
いかがでしたでしょうか?
LCCはお得にチケットを購入できる分、注意しなければならない点もたくさんあります。
私個人としては、LCCとレガシーキャリアを目的によってうまく使い分けることをおすすめします。
今回デメリットばかりにフォーカスしてしまった感がありますが・・・。
そうは言ってもかなりお安くチケットを手配できるLCCは魅力ですよね。
みなさんも上手にLCCを利用してお得な旅をお楽しみくださいね♪
では、また♡
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