こんにちは、パフォーマンスラブリーのCocoです。
今回はまちがった敬語についてです。
もしあなたがマナー講師になりたい、そう思っているなら、あなたが発する言葉に対する期待度はかなりあがります。
これは当たり前ですよね。
「あの人、マナー講師なのにまちがった敬語を使っている?」
そんなこと、あ・り・え・な・い!と、一気に信用を失ってしまうことになります。
かく言う私も自分で言っていて耳が痛い!というのが事実なのですが。
- コンビニの定員さんの敬語が気になる
- 変な敬語を使っている人がいて違和感を感じる
- 自分も気づかずにまちがった敬語を使っていそう
ここで問題なのは、普段なにげなく耳から入ってくる言葉は、正しいのかまちがいなのかも分からずついつい自分でも使ってしまいがち、ということです。
この記事では、特に混乱しそうな、そしてよく使われているまちがった敬語についてピックアップしてまとめています。
あなたが今まで正しいと思って使っていた敬語が、実はまちがっているかも!
- 代表的なバイト敬語・ファミコン言葉(ファミレス・コンビニ言葉)について
- 代表的な二重敬語(まちがった敬語)について
バイト敬語と呼ばれるもの
皆さんもバイト敬語やマニュアル敬語という表現を聞いたことがあるのではないでしょうか?
バイト敬語とは、若者のアルバイト店員が中心なレストランやファーストフードなどの飲食業業界で使われている、特徴的な敬語のことです。
多分、誰もがはじめて耳にした時は違和感を感じていたと思うのですが、長年聞き続けていると感覚もマヒしてきますよね。
そしてしまいには自分が使ってしまっている、という。
むしろ最近では、世間的に浸透してきてしまっているという感もいなめないですね。
ここでは代表的なまちがったバイト敬語をピックアップしています。
これらはファミリーレストランやコンビニで使われることが多いため、「ファミコン言葉」と呼ばれたりもします。
「よろしかったでしょうか?」
コンビニなどで「よろしかったでしょうか?」はよく聞きますよね。
どうして今現在のことをたずねているのに過去形なの?ということです。
OK「よろしいでしょうか?」
が正しい表現です。
これは本当にちまたにまん延しているので、ついつい皆さん使ってしまうのでしょうね。
もちろん、過去に聞いたことを確認する場合には「よろしかったでしょうか」で問題ありません。
「〜になります」
「〜になります」は、「成」という漢字のとおり、状態や状況が変化しているときに使います。
- NG「コーヒーになります」ではなく
- OK「コーヒーでございます」が正解です
この例ではコーヒーはもとからコーヒーなので、なにも変化していませんよね。
私自身にも苦い経験があります。
マナー講師の資格取得以前のことですが、エアラインのチェックフライト(本物のフライトです)の最中に、コーヒーを頼まれたお客様に対して、ついつい「コーヒーになります」と言ってしまった苦い経験があります。
あとで教官に少々キレ気味で、
「コーヒーにはならないですよね?」
とおしかりを受けたことを鮮明に覚えていて、トラウマになっています。(笑
でもおかげでこのまちがった「コーヒーになります」はもう絶対使わないですね。
感謝です!
多分、普段から誰かが使っているのを聞いているので知らずに自分も使ってしまっていたのだと気付きました。
若いかたが多い職場は要注意ですね。
「〜の方(ほう)」
「〜の方(ほう)」というのも
- 方面・方がくをしめすとき
- 比較・選択(比較する2つのものがあるとき)
このような場合に使う表現なのでご注意ください。
NG「お箸の方はおつけしますか」
といった表現はまちがいなのです。この場合お箸の話だけで、ほかに比較するものはないですよね。
OK「お箸はおつけしますか」でなんら問題ないのです。
「何々の方(ほう)」というのがもう口癖になってしまっている人も多いので要注意です。
コンビニに限らずなんでもかんでも「方(ほう)」をつけて連発している人もよく見かけます。
代表的な二重敬語の例
二重敬語とは、すでに敬語になっている言葉に同じ種類の敬語を重複して使ってしまうことです。
代表的なまちがった使い方の例を見ていきます。
「お体ご自愛ください」
これ、本当によく目にするのですが、二重敬語の代表的な例です。
なぜなら「ご自愛ください」自体に、「体を大切にしてください」という意味が含まれているため、「お体」は不要です。からだ、からだと重複してしまいます。
シンプルに
OK「ご自愛ください」
これが正解です。
「させていただきます」
謙譲語に「させていただく」をつけると二重敬語になってしまいます。
謙譲語とは、自分をへりくだって表現することにより相手に対する敬意を表す敬語の種類です。
NG「拝見させていただきます」
は「拝見」という謙譲語にさらに「させていただく」をつけているので誤りです。
OK「拝見します」で大丈夫です。
「拝見いたします」も普通に使われていますが、実はこれも二重敬語なのでまちがいです。
また、「させていただく」は誰かに許可を受けているとき、または許可を受けたいときに使用します。
このため、許可を与える誰かが存在しないのに使用すると不自然になります。
よくあるのが、自分の役職を述べる場合に「させていただく」を使ってしまう例です。
NG「主任を努めさせていただいております」
別に相手の許可を得ているわけではないですよね。
NG「入籍させていただきました」芸能人がよく使うこれも
OK「入籍いたしました」でよいのです。
また、
NG「○○大学を卒業させていただきました」
これも話している相手の許可を得て大学を卒業したわけではなく、自分の力で卒業したのですよね?
言ってしまいがちですがまちがいです。
OK「卒業いたしました」で十分です。
丁寧に聞こえるからとなんでもかんでも「させていただく」を多様することを「させていただきます症候群」というそうです。
確かにメールの文章などでも、丁寧に表現したいと考えるあまりに乱用してしまいがちなので要注意ですね。
知っている人からすると必要以上にへりくだっているような印象で、違和感を覚える言い回しに聞こえてしまいます。
あなたも知らず知らずに「させていただきます症候群」にならないように気をつけましょう。
尊敬語に「〜れる」「〜られる」
尊敬語に「〜れる」「〜られる」をつけるのも二重敬語でまちがいです。
尊敬語とは、相手を高めて表現することにより、その人に対する敬意を表わす敬語の種類です。
NG「おっしゃられる」は誤りで、
OK「おっしゃる」が正しい表現になります。
NG「ご覧になられますか」も、正しくは
OK「ご覧になりますか」です。
少しでも丁寧に表現したいという気持ちの現れかもしれませんが、ご注意ください。
番外編「かたちになります」
二重敬語ではないのですが、この「〜というかたちになります」というのもよく耳にしますがまちがいです。
NG「お待ちいただくかたちになります」
OK「お待ちいただきます」
「かたち」は形状や外形をさす言葉なので、そうでない場合に「かたち」を使うのは違和感を覚えられてしまいます。
さいごに
最後にまとめです。
正しい敬語は意外とシンプルだったりします。
また一方で、言葉は生き物です。時代の流れとともに変化していき、今はまちがっているという用法でも、次第に正しい用法に変化する可能性もあるのです。
- 「よろしかったでしょうか?」
- 「〜になります」
- 「〜の方(ほう)」
- 「お体ご自愛ください」
- 「させていただきます」
- 尊敬語に「〜れる」「〜られる」
- 「かたちになります」
今回特によく、ちまたで見聞きするまちがった敬語についてまとめてみました。
あなたも知らずに使ってしまうことのないように、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
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