こんにちは、パフォーマンスラブリーのCocoです。
今回は飛行機の機内での喫煙の危険性について解説します。
どこもかしこも禁煙がスタンダードなこのご時世。
もちろん周りにも迷惑がかかるし、飛行機の機内でも禁煙なのは当たり前だと思いますよね。
でももしかしたら皆さんが思っているより、飛行機の機内での喫煙というのは重大な過失(シリアスマター)となり得るということを解説していきます。
ことの重大さを認識していない方が多いのかな、と感じますので解説したいと思います。
- 飛行機の機内は全席禁煙なのは知っているけどどうしてそんなにシビアなの?
- 罰金がかかるって本当?
- どうしてトイレでの喫煙ばかりにフォーカスするの?
- でもトイレにいまだに灰皿がついているのはなぜ?
こんな素朴な疑問にお答えします。
- 飛行機の機内での喫煙行為の重大さ
- 実際に機内で起きた喫煙事例のご紹介(から学ぶ)
- 私CocoはCAとして国内、海外のエアラインで約20年のキャリアがある
- 現在も客室マネージャー(客室の責任者)としてフライトをしている現役CAである
飛行機の機内で火災が起きたら大変だから
もちろん飛行機の機内での喫煙は、火災の危険性があるからという理由で禁止されています。
そしてとくにピンポイントでトイレの中での喫煙は
禁止事項として法律で定められている行為に分類されます。
- トイレ内で喫煙すること
- CAの職務を妨害すること
- 手荷物を脱出の妨げになるところに放置すること
- 指示に従わずシートベルトをしないこと
- 電子機器が電波を発する状態にあること
- 非常用器具を勝手に使用すること
- 離着陸時に座席のリクライニングやテーブルを戻さないこと
- 飛行機のドアなどを勝手に操作すること
これらの法律で定められた禁止事項について、詳しくは別記事の
「航空機でのマスク未着用[搭乗拒否]騒動について現役CAが緊急解説!」
でまとめていますので合わせてご覧ください。
なぜピンポイントでトイレの中での喫煙なの?
この特別に禁止行為とされている8つの項目では、ピンポイントで
化粧室内での喫煙
としています。
だからと言って決して座席や通路ならいい、というわけではもちろんありません!
もし万一、飛行機の化粧室以外で喫煙をしたとしても、それは迷惑行為に当たるのでもちろん同じようにおとがめはありますのでご安心?ください。
なぜピンポイントで、「化粧室内で喫煙」としているのか?
ちょっとここは私個人の見解なのですが
- そもそも飛行機のトイレ内で喫煙するダメダメさんが多いから
- 飛行機の便器内やゴミ入れに吸い殻を捨てられてしまうと火災の可能性が大だから
これらの理由で特に「化粧室内での喫煙」となっているのかなと思います。
飛行機のトイレには灰皿がないといけない決まり!
飛行機に乗った時、トイレに灰皿がついていたのを記憶している方も多いと思います。
灰皿なんてもう必要ないはずなのになぜ?
と思いますよね。
実は灰皿はないとダメなものなのです!
よくあるのが、昔飛行機内でも喫煙できる時代があった名残で残っているのでは?という勘違いなのですが、最新の飛行機にもちゃんと灰皿は設置してあります!
飛行機内で万一たばこを吸ってしまった人のために安全処置として灰皿が用意されているのです。
なせなら吸い殻を便器に捨てられてしまうと
火災の可能性が大だからです。
これは飛行機内のトイレの特殊な仕様に起因しています。
飛行機のトイレは家庭のように水で流す水洗式ではなく、気圧を利用して「吸い取る」方式の吸引式(イメージとしては掃除機で吸い取る感じ)なので、常にタンク内が水で満たされている訳ではないのです。
このためもしたばこの吸い殻を便器に捨てられてしまうと、タンク内の紙に引火して火災になってしまう恐れがあるという訳です。
もしトイレでたばこを吸ってしまった人がいたとしても、
- 安全に火を消せるように
- 火災を起こさせないための救済処置として
灰皿設置が決められているのです。
トイレに灰皿設置は国際基準なので、どのエアラインの飛行機にも灰皿は設置してあります。
飛行機内で火災は致命的!
飛行機という閉ざされた空間の中で火災が起こってしまったら致命的です。
機内にある限られた消火器などの消火器具を使って、CAが対処することになります。
もちろん日頃からCAは火災についても訓練を受けていますが、最寄りの空港に緊急着陸という事態は避けられないでしょう。そもそも安全に着陸できるのか?という話にまで発展してしまう恐れがあります。
あなた自身の安全のためにも
本当に飛行機の中での喫煙は絶対にやめましょう!
電子たばこも同じ扱いなのでご注意を
最近の改訂により
- 電子たばこ
- 加熱式たばこ
などの火を使わないタイプのたばこも禁止事項に含まれ、通常のたばこと同じ扱いになっています。
電子たばこもNGですよ!
もし違反すると、機長からの「禁止命令」、そして50万円以下の罰金が課せられる恐れがあります。
お気をつけください。
詳しくは国土交通省のWEBサイトでご確認ください。
実際にあった事例から
ここからは実際に経験した事例をご紹介します。
灰皿があったから・・・
15年以上前のお話ですが、国際線でトイレから戻ったお客様から
「灰皿があったからたばこを吸ってしまった!」
とみずから申告されたことがあります。
(ご本人もけっこう動揺した感じでした。)
言われた私のほうがびっくりしましたから!
この方にはきちんとご説明をして、もちろん機長に連絡等の手順は踏みました。
悪気はなかったふうでしたがなんとも危ない!
お酒を飲まれてからの・・・
この方は機内でもかなりお酒を飲まれていて、明らかにお顔も赤いという状態でした。
私達CAにも陽気にお話をされてくる感じ。
このお客様がトイレを使用したのですが、
もう匂いですぐわかりました!
想像してみてください。
あんな狭い機内のトイレでたばこなんて吸ったら、それはそれは大変なことになりますよ!
一瞬でバレます!
この方についてももちろんしかるべき処置を取らせていただきました。
何度も言いますが、
飛行機の中でのたばこは絶対ダメですよ!

けむり探知器は敏感です
飛行機のトイレ内には喫煙対策として煙探知器(←スモークディテクターと言います)が設置されています。
煙を探知すると音が鳴り、知らせてくれます。
この煙探知器はけっこう敏感で、ケープなどのヘアスプレーで鳴ってしまうことさえあります。
私は飛行機のトイレでケープを使っていて、煙探知器を作動させてしまったCAを知っています。(その場にいました!)
これも誤作動ではなく正しく作動しているとメンテナンスさんが仰っていましたよ。
さいごに
最後にこの記事のまとめです。
- 飛行機のトイレでの喫煙は法律で禁止されている
- 飛行機のトイレでの喫煙は大変危険、火災の恐れがある
- 飛行機内で火災が起きたら致命的
- 電子たばこも通常のたばこと同様の扱いでご法度
- 煙探知器は敏感
飛行機の機内での喫煙の危険性について解説してきました。
マナーの観点からだけではなく、大変危険であるということがおわかりいただけたでしょうか?
ついつい一服、
では許されませんのでご注意くださいね。
それぞれが決まりを守ってお互いに気持ちよく飛行機を利用したいものです。
それでは皆さまどうぞ快適な空の旅をお楽しみください♪
それでは、また♡
Instagramも毎日更新中です!
Followありがとうございます♡